怪談和尚の京都怪奇譚 著:三木大雲

2011年07月11日 23:29

関西テレビの「怪談グランプリ」で準優勝した現役住職が語る、怪奇譚。
自身が遭遇した事や相談を受け供養してきた、どこか優しい怪異をここに四十四編。


「背中の痛み」
謎の痛みに悩まされ、相談に訪れたとある男性。
お祓い中に著者が聞いた声は誰の物だったのか。その声が告げた場所には。

「お土産」
過労で入院したその男性の為、旅行先で友人が買ってきたという幸運の人形。
友人から貰った大事な物だという彼の為、著者は。

「怨みの念」
別れてしばらくは酷く恨んでいたのだという元彼女。
しかしその後新しい恋人と出会い、結婚もした今は何も無い筈だったが…

「縁の下の「何か」」
新築の家の縁の下から聞こえてくる、大きな音。
様子を見る為床下に潜った大工を襲った異変と、供養の為の読経中に聞こえたという別の音とは…

「香食」
空き家に放置されていた無縁仏のお骨を引き取り、供養した著者。
一度席を外し、戻ってきた彼が見た哀しいその姿は…

「お守り」
バイクを運転中にトラックと正面衝突したにもかかわらず、比較的軽症で済んだ著者。
その一部始終を目撃していた相手の証言と、彼自身が感じていた感覚とは…

「子育て飴」
死後に生まれた子供の為に飴を買った女幽霊の話が残る、京都東山。
著者が見た、子供を必死に探す女性と彼女に駆け寄ってきた子供は仲良く歩きだしその後…


怪談和尚の京都怪奇譚 (文春文庫)
三木 大雲
文藝春秋 (2011-07-08)
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